乱読本立

ジャンルを問わない読んだ本の備忘録。5年後読み返して面白かったらいいなと思う。

「身毒丸」「草迷宮」岸田理生戯曲集

身毒丸」「草迷宮」岸田理生戯曲集

著者:岸田理生

発行:劇書房  発売:構想社

 

当時話題になった蜷川幸雄の舞台『身毒丸』の戯曲はこれなのだと、後書きで知った。

今、私の中で数年前からちょっとした舞台(戯曲)ブームが起こっている。

物語としては余白が多過ぎるが、戯曲なのだから当たり前だ。

今回身毒丸読み比べのために寺山修司の戯曲集(おそろしく分厚い)も借りているので、チャレンジをするつもり。

これは岸田理生版だからなのか、寺山修司もなのかわからないが

『ぼくはおとなになるのが、おそすぎた。』

『もういちど、ぼくをにんしんしてください。』

『抱いて下さい、抱いて下さい。恋は修羅、いのちは炎、はるかの底に墜としても下さい。』

という終盤の畳み掛けが素晴らしい狂気の沙汰っぷり。

この戯曲をどうやって上演したのか…早急に蜷川舞台の身毒丸を借りるつもり。

 

寺山修司蜷川幸雄野田秀樹からは一生逃げられない気がする。